ナダ「元祖路地裏系レンガ調ビル、グランビア灘もすっかり熟ビルの仲間入りだな」
タマ「なんなんですか?熟ビルって」
ナダ「熟女のようなビルってことよ。ツヤのないレンガの色合い、シミ、シワ、たまんねー」
タマ「それって老朽化ってことですよね?」
ナダ「バカ言っちゃいけないよ、時を経た美しさってのがわからないのかね」
タマ「でも、昔はピカピカだったんでしょ?グランビアも」
ナダ「そうさ。なんせ灘レンガ調商業ビル界では、ヌーベル六甲とグランビアが
2大スターだったからね」
タマ「レンガといえば新在家にあった六甲パインモールの方が有名でしょ?」
ナダ「バカだねえ、あれはレンガ調じゃなくてレンガ造だよ。
ま、いわば美空ひばりみたいなもんだな」
タマ「相変わらずわかりにくいたとえですね」
ナダ「六甲パインモール、ヌーベル六甲なき今、灘レンガ界で看板張れる大女優は
グランビアしかいないよ」
タマ「すでに看板だらけなんですけど」
ナダ「一時はイメチェンでヌードになるかなって思ったんだけどよく踏みとどまった」
タマ「ヌードじゃなくて改装でしょ?五月みどりみたいに言わないでください」
ナダ「見てみ、ベテラン然としないでアグレッシブにいろんなジャンルにチャレンジ
しているのも好感がもてるんだよな」
タマ「チャレンジしてるのはビルじゃなくてテナントでしょうが」
ナダ「格安牛サーロインステーキランチとかさ、野際陽子がダイソーの店主やるようなもんだぜ」
タマ「その例えもおかしい」
ナダ「ほらインド料理もあるだろ。まるで森光子がウルルンでデカン高原に行くようなもんだね」
タマ「森光子に綿花摘ませるな!」
ナダ「んで『お父さんに日本の味を食べさせたい』とか言って、インドカレーに
タケヤ味噌いれちゃうの」
タマ「そんなストーリーじゃ石坂浩二も泣けねーよ」
2008年3月24日(月曜日)
其の65 グランビア灘の巻
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