タマ「なんかトイレのニオイがするな」
ナダ「無粋だねえ、キンモクセイのニオイだろ」
タマ「ホントだ、ホンモノだ」
ナダ「秋だよな。花もいいけど、木の横の張り紙見てみな」
タマ「歌が書いてある」
ナダ「こち ふかば におい おこせよ もくせい花 主なしとて 秋を忘るな」
タマ「…なんか聞いたことある歌だな」
ナダ「街角に歌がそえられているなんて、やっぱ灘区の万葉DNAは健在だろ」
タマ「敏馬の浦からの歴史を感じます」
ナダ「マジックの色使いもいい感じ、緑色のルビなんてキュンときちゃうね」
タマ「そこに注目するかな」
ナダ「無造作なテープの貼り方もステキ」
タマ「もうちょっときれいに貼ればいいのにね」
ナダ「ったくわかってないねぇ。このチープさが灘の良さなんだよ。
きっとミカゲあたりだったら木の板みたいなのに墨書しちゃうぜ」
タマ「あ〜それいかにもでヤだな」
ナダ「だろ?文化の香りとチープさ、このギャップにクラクラきちゃうんだよな」
タマ「そんなもんですかね」
ナダ「例えばノーベル賞もらった日本の4人が、実はフォーリーブスだったって感じかな」
タマ「ギャップあり過ぎでしょう」
ナダ「じゃ、ずうとるびだったって感じかな」
タマ「山田クン、ナダさんの座布団全部とって!」
(倉石通3)