鶴と甲(カメ?)という意味を採れば、実におめでたい地名だろう。
鶴甲山という山を削って造成された団地が完成したのは昭和42年。
西神ニュータウン同様、鶴甲の地下には、
削った土砂を運搬するトンネルが作られた。
そのトンネルは、今もひっそりと地中に残されているという。
以前、篠原伯母野山の記事の中で、町内の標高差について触れたことがある。
鶴甲の標高差は約150m。
鶴甲1丁目1番地は神大国際文化学部の入り口の下にある交差点あたりから、
鶴甲5丁目の老人ホームあたりの標高差がそのぐらいなのだ。
人が住んでいない摩耶六甲の山腹エリアを除けば、標高差は灘区随一だ。
鶴甲のまちが開かれた頃に設置されたと思われる、兜を模した記念碑。
そして小便小僧(?)。
ちょっとオッサン顔なのは、鶴甲団地とともに歳を重ねてきたからだろうか。
バス停の近くで、崖沿いにまっすぐ伸びる、ワイルドな歩道を見つけた。
歩きながら、かつて鶴甲山の雰囲気を想像してみたが、
坂道を駆け抜けるトラックの爆音に打ち消されてしまった。
ところどころ改修工事が進んでる神戸大のキャンパス。
部分的に、ではあるものの、何だか他所の大学に来たような、ちょっとしたヨソヨソしさを感じてしまう。
後編に続く。