お盆明けの日本列島では、連日40度越えが各地で記録された。
当然その熱波は灘区の上空にも、もわ〜ぁんと滞在している。
実際には、もわ〜ぁんなんてほのぼのした雰囲気ではなく、
むしろ殺気立った熱光線を放ちながらギラつく太陽。
そんな昼下がり、石屋川と山手幹線が交差する地点に立つ。
高徳町1丁目。この橋の名は「八色橋」。
そしてすぐ北には、水道筋の由来となる「水道」を冠した橋名。
その名も「水道橋」。
この橋からまっすぐ西に向かえば、水道筋商店街にたどり着く。
つまり、シルクロードの起点となるような橋だ。
あまりに暑くて、ほとんど人気のない石屋川公園。
ふと見渡すと、こんなところに妙なベンチが・・・。
いたずらではないと思うので、何かの意図があると思う。
御影石に深々と放り込まれた「I LOVE YOU」の文字。
ご丁寧に赤い御影石を使ったハートの意匠。
僕にはこのセンスはあまり理解できないのだけれど、
とにかく誰かに愛を伝えたかったのだろう。
土手を下る。
側溝には、清らかな水がサラサラと流れている。
苔というより、柔らかい水草のような植物が茂っているところから察するに、
この水は絶えることなく流れ続けているのだろう。
この水がどこから流れ出て、どこに流れていくのかを突き詰めたかったが、
あまりに日差しが強いので、途中で断念。
もう少し西に向かう。
鷹匠中学校の南、弓の木の交差点に面した場所に、
小さな鳥居が建っている。
鳥居の向こうには二つの祠。
ひとつは神様。もう一つはお地蔵さんだ。
大きな道路をまたいで、寿公園に辿り着く。
今夜は、盆踊りのようだ。
炎天下の誰もいない盆踊りの櫓に、
祭りの神が休んでいるような気がするのは僕だけだろうか。
次回、「高徳町・後編」に続く。