畑原市場の北側に並ぶお店とその裏通り、そしてもう一本北側の筋を含むのが倉石通。
水道筋商店街が全面的にハレの空間なのに対して、倉石通は表の顔と裏の顔を両方持っている。
市場については、「私を市場へ連れテッテ!」に詳しいので、こちらではあまり触れないことにする。
違う視点・・・ということで、今回は市場の中と裏通りの関係に注目したい。
市場の中が、お客さんを魅了するファンタジーな空間だとすれば、
市場の裏側は、大事な舞台裏ということになる。
この裏通りから商品が運び込まれ、表舞台へと並べられる。
舞台裏が、大事な息抜きの場になることもある。
市場の裏通りでは、軽トラやワゴン車が華麗なるハンドル捌きでバックして、
Uターンして、荷下ろしして、颯爽と立ち去っていく。
狭い道路で、歩行者とのあうんの呼吸の譲り合いというのが必須だ。
市場を通るのは楽しい。お店ごとの照明はスポットライト。
限られた範囲の舞台を精一杯演出する、色、音、匂い。
市場の心地よい緊張感もよいけれど、
ふと、抜け道のような細い路地を見つけたら、思い切って通り抜けてみる。
一瞬で、市場の裏通りに出てしまう。
市場の中のように華やかではない、日常の世界。
倉石通では、スポットライトを浴びる表舞台と、洗濯物がたなびく裏通りのコントラストを思う存分楽しめるはずだ。
次回は高徳町の予定。