酒は命の水だという。
ならば新在家南町は、命の水が生まれる場所と言える。
小泉製麻の工場あったという場所は、紆余曲折を経て、今は真新しいショッピングセンターになっている。
便利で賑やかで、明るくて楽しい場所。
前回の「新在家中町」の記事にコメントを頂いたが、
アクタスがあるサザンモールの東側の部分は、旧入船町の一部だったようだ。
震災後にできた復興住宅と、ショッピングモールの間が西国浜街道にあたる。
南には、かつてマンボウが遊びに来た運河が走る。
運河の南には、高速道路と神戸製鋼。なにやらマッチョな風景だ。
手の込んだ「酒蔵風」の自転車置き場。
新しく「古いもの」を作ったものが古くなったら、
どうなるのだろう。僕にはさっぱり分からない。
それでもソテツは立派にニョキニョキしてるし、
マツムラスポーツのカレーの味も、以前と変わっていないと信じたい。
夕暮れ時の新在家南町。
米が酒になる時の、酒になる前の匂いが漂う。
目を凝らせば、あちこちに井戸の形跡がある。
新在家南町にも、新しい宅地開発の波が押し寄せている。
米が酒に変わり、町が新しくなる。
古いままのものもあるし、新しく古いものを作ることもある。
商店街でなく、住宅地でも工業地帯でもない。
酒蔵と、製麻。
ショッピングセンターと、復興住宅。
細い路地の井戸とハウスメーカー。
新在家南町はいま、そんな町になっている。