日本キノコ協会主催のキノコ定点観察会に参加してきた。
そう、福住通の"ギャラリーきのこ"を運営している団体だ。
夏休み直前のある日たまたま前を通りかかった時、
吸い込まれるようにフラリと立ち入り、
毎月このイベントが開催されているのを知ったのだった。
定点観察の場所は修法ヶ原。
本部とギャラリーがナダにありながら
観察場所が非ナダであるのが残念である。
集まっているメンバーはいかにもキノコ好きそうな方々ばかり。
準備万端な方々に囲まれて、軽装かつ軽いノリな子どもたち。
異色な集団が出来上がったところで、修法ヶ原池へ出発した。
キノコ観察中
あれもキノコ?これもキノコ!な勢いで色々採れる。
キノコな大人たちの「おーい、こっち来てみ」で群がる男の子たち。
とにかく我先に、とにかく袋に詰め込む。
女の子たちは控えめに、そして贅沢にも綺麗な物を選りすぐって採っている。
こういう時にも性格が出るもんだ。
ホウキタケやったっけ?
タマゴテングタケモドキやったっけ?何せ毒キノコ
池の周りの遊歩道をキノコを探しながらぐるりと2時間ほど。
採れたきのこはみんな集めて同定してもらう。
リーダー格のおじさんはすごい。
ちょっと見ただけで大体種名を言い当ててしまう。
素人には立ち入れない世界だ。
採れたキノコの一部。まだ倍以上の数がありました。
そして、キノコの解説。
キノコが倒木や枯れ葉を分解するから自然が守られているんだということ、
毒キノコの見分け方の言い伝えはアテにならないということ、
キノコの形や特徴による分類。
難しい話になると子どもたちは一人二人と離れていく…。
一方で、引率の大人は真剣そのもの。
ま、いつだってこんなもんだ。
採ったキノコは食べてナンボ。
なのだが、この時期はあまり適食なキノコは採れないようだ。
三大猛毒キノコのうち二つも採れてしまうほど毒キノコはたくさん採れたが。
「美味しいよ」というキノコを一つだけもらって帰り、料理した。
マツオウジの煮付け。美味なり。
子どもたちにとって、実体験を伴った食というのはとても重要である。
自分が採ったもの、自分が作ったものは大人的には意外な物でも食べてしまう。
子どもの味覚なんてそんなものだ。
ちなみに、この定点観察会は3月から11月までの毎月第一土曜に
修法ヶ原で行われている。
誰でも参加可能なので、興味がある人はギャラリーきのこに一報入れて、
朝の10時に修法ヶ原の駐車場に集合しよう。
そして、ナダで採れた不思議なきのこはギャラリーに持ち込んでみよう。
「持ってきてくれたら同定するよ」とおっしゃってくれた。
キノコは思いがけないところで見つかったりする。
その出会いを上手く、そして美味く活用したいものだ。