ズゼ&マックのベイビーエレファント誕生にわく王子ZOOですが、
忘れてはいけないゾウがあります。
王子動物園きっての人気者「スベリゾウ」。
コンクリート製のモダンなフォルムの2匹のゾウの鼻がすべり台になっている無料の遊具。
遊園地の奥、ロケーション的にはかなり裏感のある場所なのですが、
休日はいつも子どもたちで賑わい、順番待ちしている風景が展開されています。
灘っ子なら阪急王子公園駅(旧西灘駅)のアーチ下斜面とともに、
一度は滑ったことのある場所でしょう。
あまりにもよくすべるので「受験前には近づいてはいけない」という
灘伝説を産んだ場所でもあります。
「ウチは親子三代でお世話になっています!」
という人もいるくらい歴史もあり、手元の資料によると昭和30年代の
園内地図にはすでに「スベリ台」の文字が確認できます。
王子動物園の開園が昭和26年ですから、開園後しばらくして設置された
ようです。いったいどれくらいのケツ圧を受け止めて来たのでしょう。
王子動物園はご存知の通り「坂の動物園」。
園内は高低差があり、そこを坂や階段でつないでいく。
まさに神戸らしいワクワク空間シークエンスが表現された施設です。
このすべり台も敷地の高低差を利用した遊具。
王子動物園ならではといっていいでしょう。
上が現在平成19年、下が今から30年ほど前、昭和50年代のすべり台の
写真です。
耳の色、手すりの色など忠実に継承されていることがわかります。
30年前の写真には外国人の灘っ子たちの姿も確認できます。
現在は六甲アイランドに移ってしまった外国人学校「カナディアン
アカデミー」がまだ長峰にあったころ。
日本の子と外国の子が同じすべり台を共有し平穏に遊んでいる姿を
見ると、大人の世の中は子ども以下であることがよくわかります。
日本人の子が秩序を乱そうとすると、金髪の少年が
「何しとん!ちゃんとならばんとアカンよー!」
と流暢な神戸弁でたしなめていた姿が目に浮かびます。
実はこのすべり台に関して、ベテラン灘クミンと若手クミンの間で
長らく論争がありました。
どうやら長老によると
「すべり台は今の場所(遊園地北)やなくて、ゾウ舎の北(遊園地南)
にあった」らしいのです。
(つづく)
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ナダタマ - ZOOマニア : シリ過ぎたゾウ(その1) by naddist
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ナダタマ - ZOOマニア : シリ過ぎたゾウ(その1) by naddist
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